ファイトケミカルってどういうもの?
最近、時々耳にするようになったファイトケミカル。
何となく体にいいことは知っていても、どんなものを指すのか詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、改めてファイトケミカルとはどういったものなのかについてお話したいと思います。
植物から発見された注目成分
ファイトケミカルとは、植物を表す“phyto”と化学物質を意味する“chemical”を組み合わせた単語です。
言葉の意味だけを見れば植物に含まれる全ての化合物を指しますが、基本的にはその中でも「ビタミンやミネラルのような栄養素ではないが、健康に役立つ成分」のことを言います。
たとえばアントシアニンやイソフラボンのようなポリフェノール、ニンニクやタマネギに入っているシステインスルホキシドなど、植物の色素や臭い、辛みなどに関わっている成分がファイトケミカルとして扱われます。
ファイトケミカルの中には、スッキリのサポートや、体を守る力があるとして、研究や実験が進められているようです。
ファイトケミカルは1万種類以上あると言われており、最近ではそのパワーから、炭水化物・タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラル・食物繊維に次ぐ第7の栄養素とも言われるようになってきました。
主なファイトケミカルの種類
まだまだ全貌が明らかになっておらず、明確な分類ができていないファイトケミカルですが、今のところ少なくとも「ポリフェノール」「硫黄化合物」「カロテノイド類」「香気成分」の4つのカテゴリが存在しているようです。
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
1.ポリフェノール
これは植物の色素に関わってくるファイトケミカルです。
ここから更に「フラボノイド系」「非フラボノイド系」に分類されます。
フラボノイド系の代表としては、
・アントシアニン
→ブドウの皮やブルーベリーに含まれ、スッキリのサポートやクリアな毎日のために欠かせない。
・イソフラボン
→主に大豆に含まれ、リフレッシュをサポートしたり、美容にもてきめんな女性の味方。
・カテキン
→お茶に多く含まれる苦みもある成分で、エチケット対策などに使われる。
・タンニン
→柿や緑茶に含まれる渋みもある成分で、カテキンと同様エチケット対策に使われる。
などが挙げられます。
一方、非フラボノイド系には、
・オイゲノール
→クローブに含まれ、乱れた生活習慣を整えてくれる。
・クルクミン
→ウコンなどに含まれ、夜のお付き合いに欠かせない成分。
などの種類があります。
2.硫黄化合物
硫黄化合物は、強い刺激臭の元になる成分です。
代表例としては、
・システインスルホキシド
→ニンニクやタマネギに含まれ、イキイキをした身体に導く。
などがあります。
3.カロテノイド類
これもポリフェノールと同じく植物の色素成分です。
こちらは脂溶性なので、油で調理することで摂取しやすくなります。
代表例としては、
・β-カロテン
→ニンジン、カボチャなどに含まれ、欠乏したビタミンAの代役を果たしてくれる。
・リコペン
→トマトや柿、金時ニンジンなどに多量に含まれ、スッキリや美容に期待できる。
4.香気成分
これは植物の香りに関わる成分です。
代表例としては、
・リモネン
→レモンやグレープフルーツに含まれ、リフレッシュやスッキリに期待できる。
・オイゲノール
→クローブやバナナに含まれ、体のリズムを良くする。
などがあります。
このように、ファイトケミカルは強いパワーを秘めた成分でありながら、身近な野菜にもたくさん含まれています。
ですが、種類によっては熱で壊れてしまうもの、皮など普段の調理では使わない部分に含まれているものもあり、家庭の調理で無駄なく摂取することは難しいと言えます。
そこで役立つのが青汁です。
青汁の中には、栄養素や酵素と一緒にファイトケミカルを含んでいるものもあります。
青汁を飲む際は是非ファイトケミカルが豊富に含まれているものを選んで、植物由来の健康成分を体に取り入れてみましょう。